出家に至る経緯

出家に至る経緯

ことのはじまり

今回は、今更のようなお話しですが、止むにやまれず出家に至った経緯について書いておきたいと思います。

その発端となった出来事は、12年前の5月の初旬に起こりました。

それは、午前11時ごろ、太陽がさんさんと降り注ぐ洗面所で、手を洗おうと蛇口に手を伸ばした時です。

え?手が黒い?何で!

蛇口に手を伸ばしている自分の手のひらと手の甲の色合いが、さながら黒人の手のようだったのです。

前世の自分

自分の手の変化に驚いて思わず顔を上げて鏡を見ると、そこには、明らかに自分より背が低く、いがぐり頭の目がギョロっとした男が立ってじっとわたしを睨んでいました。

しばらくの間、わたしは何が起こっているのかわからずに、鏡の男から目を離せずにいました。その男も何を語るでもなく、ずっと怖い顔をしてわたしを見つめ返していました。

だんだんと、わけが分からなくなりパニックになったわたしは、頭を何度も何度も振りました。すると、いつの間にか鏡の男は消え、鏡の中の自分はいつもの自分に戻っていたのです。

既に後に出家することになる寺院に縁のあったわたしは、そのことを、後に師匠の一人となる尼法師に相談しました。すると、尼法師は、

鏡の小男は前世のあなたかもしれない

ということでした。(後に、この人物は過去生におけるわたし師匠だったことがわかります。)

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夢に登場する小男

小男は起きている間には表われなくなりましたが、以来、今度は夢に出てくるようになりました。それからというもの、前世の自分からディスられるという稀有な体験が、およそ一か月もの間毎日のように続いていくことになったのです。

夢の中の小男は決まって、今のわたしのだらしなさを指摘しました。ある日の夢では自堕落となって寝ているわたしに対して、

お前の姿を見てみろ!

と叱責されていました。

わたしは、次第に寝ることが億劫になっていきました。たまりかねたわたしは、

自営業をしながら、仏様のお手伝いをいたします。

と、毎日こころで念じていました。本心からというよりも、この苦痛から免れたいという思いからだったのかもしれません。

すると、ある日の夢の中で”お前は口だけだ”と言わんばかりに、目も耳も鼻もない口だけが忙しく動いている人を見せられました。

前世の自分か、あるいは他の何者かわかりませんが、完全にこころの奥まで見透かされていたのです。

やがて、小男は妻の夢にまで登場してきました。当時、妻は私より霊感が強く、夢の中以外でもたくさんのお坊さんの顔が眼前に見えてくる不思議な現象を時々見ていました。

住職との相談

数々の出来事や夢の数々を総合して判断してみると、どうやら前世の自分は現世の自分の出家を促しているようでした。(何だかややこしくなっていますね)

そこで、ある日住職に出家について相談してみました。すると、住職は、わたしの僧侶嫌いを神通でわかっていたのでしょう。その心持ちのままでは、たとえ出家しても、到底続かないだろうことを、これもまたすっかり見抜かれていました。

そうして、わたしの出家への熱意を確認するべく、言葉では証明不足なので、毎日の読経と、夜8時から月一で開催される八大龍王様の恩日に、毎回参加することを約束させられたのでした。

まとめ

わたしの寺院の僧侶は、純粋に人助けの熱意から出家した方もいらっしゃいます。一方で、このブログで紹介してきました尼法師のように、前世の因縁から出家した方たちもいらっしゃいます。

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今にして思い返せば、もし出家の因縁を実現できていなかったら、自分の実兄のように持って生まれた罪障に引きずられてしまって、孤独の内に残念な一生を送っていたことでしょう。

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